はらっぱ技術研究所のブログ

子どものための「組立式はらっぱ用品」のブログです。
農業用品|横田式手動大豆選別機|概要

埼玉県小川町横田農場の横田茂氏が考案した、手動大豆選別機を製作中です。

Maker Faire Tokyo 2015への出展を申し込んだところ、無事に承認していただけました。これでMaker Faire Tokyoへの出展は4年連続になります。

作製年
2015年に作製しました。

展示の概要
作品名:
横田式手動大豆選別機の製作
出展内容:
埼玉県小川町横田農場の横田茂氏が考案した、手動大豆選別機を作りました。

 ハンドルをぐるぐる回すとローラーの上の大豆がコロコロ転がって、粒の大きさやくず豆を選別可能。

手作業の大豆選別はとても手間と時間がかかります。かといって、小規模 な収穫量では市販の選別用農業機械(数十万円〜)は買えません。

ローラーは排水用塩化ビニル製VU管(100mm径)を流用し、回転動力を手動にすることによりローコストを実現。



Maker Faire Tokyo 2015
日時:2015年8月1日(土)12:00〜19:00
   2015年8月2日(日)10:00〜18:00(予定)
会場:東京ビッグサイト(西4ホール+屋外展示場)東京都江東区有明3-11-1
入場料:前売:大人 1,000円、18歳以下 500円、当日:大人 1,500円、18歳以下 700円
主催:株式会社オライリー・ジャパン
http://makezine.jp/event/mft2015/
大人から子どもまで楽しめるDIYのイベントです。

| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 13:25 | - | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|手本

埼玉県小川町横田農場の横田茂氏が考案した、手動大豆選別機です。これをお手本にして製作します。
ご自分で2号機を作らないのですかとお聞きしたところ、「これを作るのにはたいへん苦労した。手間と時間がかかり、本業の農業が忙しくて作れない。」とのことでした。

 
ハンドルをぐるぐる回すとローラーの上の大豆がコロコロ転がります。転がらない不良豆やくず豆は排出。
 

 
ローラーは排水用塩化ビニル製VU管を流用。微妙に傾斜したベルトはブルーシート製。

 
大豆の粒の大きさを3種類に選別する二重構造のふるい。なんと傘立てを流用。

 
二重構造の内側はスチールメッシュ製傘立て。外側は亜鉛引平織金網。加工が緻密。

 
右が横田茂氏。車軸は農業用ビニールハウスの鋼管パイプを流用。直径22mmのパイプに19mmのパイプをすぽっと差し込んで、2本を結合。歯車等を使用しないで、プーリーがふるいの内側をすべりながら回転を伝達。

| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 23:22 | comments(0) | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|製作1

電動工具について

横田茂氏のお手本をよく見ると、厚さ20mmの板を直径300mmの円盤に切り取っています。きれいな円盤で歪はありません。他にも円盤状のパーツが多数あります。
「以前は自宅に木工旋盤があったので、自分で加工した。でも今は無い。」とのこと。
木工旋盤とは家具工房や木工所で椅子やテーブルの丸脚を作る工作機械です。丸い物ならこけしやお盆も作れます。ただし、数十万円で50kg以上あるので、簡単に購入するわけにはいきません。
はらっぱ技術研究所には次の電動工具しかありません。加工方法を工夫したり、汎用部品を流用していきます。

スライド丸ノコ
インパクト・ドライバ
電動ドリル
ボール盤
ジグソー
 

ローラーの加工

ローラ部分は排水用塩化ビニル製VU管を流用しました。長さ600mmに切断するのは大変なのでサイズを指定して通信販売で入手。
一方、ホイール部分は木の板を内径ぴったりに丸く加工するのは困難です。そこで、排水管専用の蓋を探しだしました。いわゆる雨水桝の蓋、汚水桝の蓋です。

ローラ部分は排水用塩化ビニル製VU管
VU管は呼び径100mm、外径114mm、内径107mm、長さ600mm
ホイール部分は排水桝用蓋、呼び径100mm

 
排水用VU管が2本。排水桝用蓋は4個。

 
押し込むと隙間なく勘合します。

 
中心点をけがくために治具を作製しましたが、ボール盤に固定する治具になりました。

 
木工用ボアビット(22mm)。先端は三角錐です。

 
鉛筆で補助線を引いて中心を出しました。千枚通しでポンチ穴を打ちます。

 
ボール盤で中心に22mmの穴を開けます。手で押さえるのは危険なので、クランプで固定します。

 
きれいに貫通します。

| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 23:29 | comments(0) | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|製作2
軸について
使えそうなパイプを探してみました。
水道管(VP16)給水用塩化ビニル管、外径22mm、内径16mm
水道管(HI VP16)耐衝撃硬質塩化ビニル管、外径22mm、内径16mm
水道管(HT VP16)給湯用耐熱性硬質塩化ビニル管、外径22mm、内径16mm
電線管(VE16)外径22mm、内径18mm、厚み2.0mm
・ビニールハウス用鋼管、外径19.1mm、厚み1.0mm
・ビニールハウス用鋼管、外径22.2mm、厚み1.1mm(内径20.0mm)

ビニールハウス用鋼管、外径25.4mm、厚み1.2mm(内径23.0mm)

 
黒色が水道管(HI VP16)、銀色がビニールハウス用鋼管(外径22.2mm)。

水道管はHI VP管が比較的硬いのですが、軸に使用するとしなってしまいます。電線管は厚みが2mmもあり、重くなります。
太いパイプの穴に細いパイプを差し込み1本の軸として使用するので、横田氏のお手本どおりにビニールハウス用鋼管(19.1mmと22.2mm)を検討。しかしながら、近所のホームセンターの農業用品売り場では、10本単位の販売のみ。
群馬県太田市のジョイフル本田 新田店では19.1mmと22.2mmともに1本から販売していましたので、曲がりのないものをじっくり選択して入手できました。

 
ジョイフル本田 新田店。資材館の屋外売り場にありました。2015年7月の価格です。
| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 23:50 | - | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|製作3
軸受について
軸がインチサイズ(外径22.2mm、7/8インチ)ですので、適合する軸受を探しました。
BHA1410Z:シェル型ニードルベアリング、インチサイズ、内径7/8インチ
ER205-14:ERユニット用玉軸受、止め軸付、円筒穴、インチサイズ、内径7/8インチ
RB205-14:RBユニット用玉軸受、止め軸無、円筒穴、インチサイズ、内径7/8インチ
止め軸のあるER205-14が欲しかったのですが納期未定のため、RB205-14を購入しました。
ところが軸にはまりません。ベアリングというものは、手で差し込むのではなく専用工具で圧入するようです。軸のパイプは1.2mmの厚さしかありませんので、圧入できるか疑問です。
さらに軸をマイクロメータで測定したところ、22.35mmありました。きゅうりやトマトを栽培するビニールハウス用ですので、精度は望めません。
結局このベアリングは使用しませんでした。

 
インチサイズのベアリングを購入したのですが、圧入しないとはまりません。

 
とりあえず、外径22.0mmの給水用HI-VP管を軸にして仮組しました。

 
2本の軸の間隔は600mmです。
 
本体の試作
軸受を調査するのに時間がかかりそうなので、とりあえず試作をしました。
11mm厚の針葉樹合板で150mmX650mmX 850mmの箱状にします。
すこし力を加えると歪みます。これでは剛性不足です。

 
角は杉の垂木30mmX40mmで補強し、脚を兼用させます。

  
軸を受ける穴の部分は厚さ11mm。これでは強度不足です。

本体の作り直し
そこで新たに作り直しました。
11mm厚の針葉樹合板で250mmX650mmX850mmの箱状にします。
さらに間柱材(杉、赤身、25mmX90mmX850mm)で補強。


合板と間柱材を重ねたところは厚み37mmになります。ここに軸が貫通します。
 
| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 20:45 | - | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|製作4
樹脂製ブッシュの軸受について
金属製ベアリングをあきらめて樹脂製ベアリングや樹脂製ブッシュを検討しました。
しかしながら、必要なインチサイズの樹脂ブッシュは見つかりません。苦肉の策でこうなりました。。
外径19.1mm(インチ系)のパイプには、内径20mm(メートル系)の樹脂ブッシュを使用
・型名:フランジブッシュ オイレス#80F-2030
・製造メーカ:オイレス工業株式会社
・仕様:内径20弌外径23mm、フランジ外径31mm、長さ30mm
外径22.2mm(インチ系)のパイプには、内径22mm(メートル系)の樹脂ブッシュを加工して使用
・型名:フランジブッシュ オイレス#80F-2230
・製造メーカ:オイレス工業株式会社
・仕様:内径22弌外径25mm、フランジ外径33mm、長さ30mm

回転するローラと木製フレームは接触するので、摩擦を小さくする必要があります。間にテフロン製のワッシャーを挟むことにしました。
外径19.1mm(インチ系)のパイプには、内径20mm(メートル系)のワッシャーを併用
・型名:PTFF平座金 TT-2028-10
・製造メーカ:ウィルコ
・仕様:呼び径20mm、外径28mm、厚み1mm
外径22.2mm(インチ系)のパイプには、内径22mm(メートル系)のワッシャーを加工して併用
・型名:PTFF平座金 TT-2030-10
・製造メーカ:ウィルコ
・仕様:呼び径22mm、外径30mm、厚み1mm

 
樹脂軸受け20mmと22mm。端にはフランジ(つば)の出っ張りがあります

 
テフロン製の平ワッシャー20mmと22mm

 
排水用VU管と排水用蓋。ヒノキ製の直径70mmの杭

 
50mmに切断してから滑り止めの溝を掘ります

 
下穴を6か所あけてから、排水用蓋と22.2mm鋼管を固定。


排水用VU管と排水用蓋を固定

 
樹脂軸受け22mmを作業台に固定して、ピラニア鋸で切れ目をいれます

 
木っ端で試作。22.2mm鋼管を挿入

 
さらに22.2mm鋼管の内側に19.1mm鋼管を挿入して、回転の具合を確認

 
ローラー本体の側面

 
ローラー本体を組み立てます。クランプで固定してから、各方向の直角を確認

 
下穴をあけてからステンレス・コーススレッド38mmで固定


脚は30mmx40mmの角材だけでは強度不足。このあと30mmx40mmの角材を追加して、30mmx80mmにしました
| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 22:32 | - | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|製作5
ハンドルついて
手でグルグル回すハンドルは階段の手摺に使う丸棒で試作しましたが、単にネジ止めしただけなので滑らかに回転しません。そこで水道用TS伸縮継手を流用して、内部にベアリングを2個組み込み、緩み止めナットで固定しました。貫通する軸は8mmボルトです。
30X40mm角材に8mmボルトに固定する際、バカ穴ではなくとき、タップを使用しないでねじ込むと緩みません。
ミニュチュアベアリングはNSK社のフランジ付きベアリングF608ZZを2個使用。サイズは内径8mm、外径22mm、幅7mm、フランジ外径25mm。

 
試作した丸棒のハンドルと完成したハンドル

 
水道用TS伸縮継手を流用。8mmボルトと22.2mm鋼管用穴との間隔は100mm

 
ベアリング端にはフランジ(つば)の出っ張りがあります

 
六角ボルトは全ネジ、M8、長さ150mm。木工用ドリルビットはスターエム社F型7mmと7.5mm

 
30X40mm角材をボール盤に固定。直径7mm深さ30mmの貫通穴をあける。次に直径7.5mm深さ15mmの穴をあける。作業台に30X40mm角材を固定して、8mmボルトをラチェットレンチでねじ込んでいきます。タップでネジを切る要領です。
| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 22:12 | - | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|製作6
フレームについて
ローラー部と回転篩(ふるい)を載せるフレームの製作です。ローラー部の上には漏斗(ろうと)をはめ込みます。30mmX40mmの角材を多用します。

 
30mmX40mmX1820mm 杉の角材です。
クランプで6本まとめて固定して、スライド丸ノコで隅を直角に切りそろえます。

 
ローラー部とフレーム。フレームの長さは1400mm。12mm厚の合板で補強

 
フレームの上にローラー部を載せます。フレームの幅30mmの隙間に、ローラー部の脚がはまります

 
漏斗(ろうと)の骨格を30mmX40mm角材で組みます。ローラー部の上からはめ込みます。

 
漏斗は角材の骨格で強度を確保します。

 
漏斗の骨格に鋸で斜めの切れ込みを入れます。切れ込みの深さは10mm、幅6mm

 
切れ目に5.5mm厚の合板を差し込みます

  
底板は5mmX50mmの角材を組み合わせた二重構造

 
底板は40mmスライドするので、大豆が通過する穴の大きさを調整可能。穴は最大直径30mm
| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 21:22 | - | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|製作7
シート張り
シートが弛まないで平面移動するように、シナベニヤ板を張ります。これで剛性も向上します。
シートの裏と表の両面から粘着テープで固定するのですが、結構面倒です。

 
30X40の角材を隅に固定。シナベニヤをクランプで仮止めして、ローラーに干渉しないか確認

 
シナベニヤの木目は、シートの移動方向と同じにします。裏側はこうなります

 
薄手のシートを張ってみます。910X1820mmの作業台の上に薄手のシートを敷き、短辺側を角材とクランプで仮止め。しわにならないように引っ張ります

 
長辺側に粘着テープを張り補強します。長さ1820mmの板を定規にしてカッターで切断

 
2本目の長さ1820mmの板をあてて、歪がでないように微調整してから切断。
シートの片側を角材とクランプで仮止め

 
ぐるっと1周してから粘着テープで固定。シートの幅が狭すぎました。ハンドルを回してみると、しわがよって滑らかに回らないので失敗のようです

 
シートを硬くて厚みのあるストロングシートに変更。シートのつるつるした面を上にして使います

 
住宅の断熱材の施工で使用する気密防水用テープです。片面テープで強力粘着タイプ。片側を角材とクランプで仮止め

 
裏側から粘着テープを張る。テープの粘着面が上を向きます。シートを1周させたら反対側も角材とクランプで仮止め。

 
上側から粘着テープで固定。壁紙用圧着ローラーでぐりぐりします。

写真はありませんが、低温のアイロンでシートのしわを取ります
粘着テープの表面はざらざらしているために、大豆を転がすと跳ねしまう不具合が判明。大豆と接触する側は一般的なガムテープに変更しました
| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 17:23 | - | - |
農業用品|横田式手動大豆選別機|製作8
回転篩(ふるい)
木材を円盤状に加工するなら木工旋盤やラジアルボール盤が便利です。でも買うとなると高価ですし置き場所にも困ります。そこで卓上ボール盤をいろいろ工夫してみました。

 
このように加工します。卓上ボール盤の主軸(スピンドル側)の回転数を遅くするため、カバーを開きます

 
モータ側は最小径、スピンドル側は最大径のプーリになるようにベルトをはめて、一番遅い回転数にします

 
神沢鉄工社の木工用自由錐W-SE(K-116)をチャックに取り付けます。穴あけ範囲は直径120mmまで、穴あけ深さは30mmまで。
SPFの
2X6材は厚さ38mmなので、一回の操作ではできません。2X6材をひっくり返して切り抜きます

 
軸の中心ぎめ(芯出し)をしたら、クランプで固定。株式会社スターエム社 先三角型ショートビット 19mm (5B-190)で直径19mmの貫通穴をあけます。F型ショートドリルの方が使いやすのですが、19mmサイズが無いようです


切り抜いた残りです

 
市販の漬物用押ふた(直径27cm)の内側を切り抜きます。
木工用自由錐W-SEの横軸を200mm(自由錐W 横軸200 E・F兼用 K-106-5)に交換。卓上ボール盤のふところ寸法は100mmしかないのでハンドドリルに取り付けます

 
切り抜き終わった瞬間に材があばれるので注意してください

 
さらに大きなサイズを加工するにはハンドドリルでは無理そうなので、卓上ボール盤を改造します

 
芋ネジを六角レンチで緩めると簡単に分解できます。主軸とモータ部を台形脚立に乗せ、下側に合板の台を置きます

 
台と主軸が垂直になるように、クランプでしっかりと固定します

 
300mmの横軸に交換する前に、試しに120mmの横軸で下板を加工してみます。主軸と材が垂直になるように微調整。さらに切削深さも調整

 
自由錐W-SEの横軸を300mm(自由錐W ロング横軸300 K-106-4)に交換。
はじめに外径270mm側を加工します。下板と加工材はネジで仮止めしておくと安全


 
次に内側を切り抜きます

 
左は大豆の出口側、右は大豆の入口側のパーツです。4枚とも外径は270mm


2枚の円盤に接着剤を塗ったらクランプで固定。接着剤はセメダイン スーパーXクリアが使いやすいです
 
| 農業用品|横田式手動大豆選別機 | 22:38 | - | - |